甘口・辛口って言うけど、何がどう違うの?(2)

日本酒度に惑わされないで。本当の意味での清酒の甘口・辛口を決めるのは数字じゃない。あなたの舌だ。己を信じて五感を研ぎ澄ませて。
日本酒の甘口・辛口を決める目安の一つとして、「日本酒度」があります。一般的な清酒はだいたい-6~+6の範囲に収まっています。マイナスの数値が大きければ甘口寄り、プラスの数値が大きければ辛口寄りの清酒になります。

しかし、日本酒度だけで判断すると、甘口だと思って買ったのに、実際に飲んだらそんなに甘くなかった、ということもしばしば起こります。

つまり、日本酒度だけでは単純に甘口・辛口を決められない、ということです。そもそも日本酒造りには様々な工程があり、複雑な要素が組み合わさってあの感動的な味が生まれるのです。一つの数値だけで味が決められるはずはありません。

とはいえ、自分好み味を選ぶ時のある程度の目安は欲しいもの。そこで、もう一つの代表的な指標である「酸度」が登場します。「日本酒度」と「酸度」が分かれば、おおよその味の輪郭は掴めます。あとは好みやそのときの気分で吟醸酒や純米酒などの分類で絞っていけば良いのです。

酸度と聞くと酸味をイメージしがちですが、単純な「酸っぱさ」とは異なります。日本酒における酸度は乳酸やコハク酸、クエン酸などの量を表します。酸度の数値が高いと味にキレが出ます。逆に低いとあっさりとした味になります。

日本酒度が同じ場合、酸度が高ければ辛口に、低ければ甘口に感じるのです。

日本酒度と酸度、この二つの組み合わせを把握しておけば、飲んだことがないお酒でも、自分の好みの味かどうか、分かるのです。

日本酒度-34、酸度4.3
超甘口日本酒 富翁 プルミエアムール(初恋) 純米酒 750ml
清酒の醸造に古くから用いられ米の旨みを存分に引き出す黄麹と、焼酎の製造に用いられクエン酸を多くつくる白麹を使って仕込んだお酒。
今までの日本酒とは違う甘酸っぱく、後味さっぱとした、まるで白ワインのような日本酒・純米酒です。



ですが、ここで一つ問題が。
酒屋で色々な日本酒のラベルを見てみると分かるのですが、日本酒度と酸度の両方が記されているものはあまりありません。日本酒度の方は記されていることはあっても、酸度が書かれているものは少ないです(個人的な感想)。良心的な酒屋だと、値札のところに両方が書かいてありますね。

ラベルには記載されていなくても、その酒蔵のホームページには詳細なデータがあることもあるので、一度、好きなお酒のデータを色々見てみると、自分の好みの傾向が分かって面白いですよ。

ちなみに日本酒度と酸度を組み合わせた「甘辛度」という指標もありますが、計算式が面倒だし、あまり馴染もないので説明を省きます。

さて、ここまで甘口・辛口のお話をしてきましたが、もちろん日本酒の風味は甘さ辛さだけで決められるものではありません。この次でお話します。

驚異の日本酒度-90! 酸度8.4
「アイスクリームにかけて食べると笑ってしまうほど美味しい!」
玉川 自然仕込 純米酒「Time Machine1712」(タイムマシーン1712)割り水火入れ酒 360ML